中国茶 |
|
一般的に中国茶といえばウーロン茶やジャスミン茶などを思い浮かべますが、中国茶は他に緑茶や紅茶などもあります。中国では地域により好んで飲まれる お茶にも違いがあり、東北地方の人達はジャスミン茶を、上海の人達は緑茶を、南の福建人や南方華僑の人々はウーロン茶を、広東の人々や香港ではプーアル茶を特に好んで愛飲しています。 |
|
|
|
黒 茶 |
|
雲南大葉種という茶葉を原料として麹菌を繁殖させ、充分に熟成させた後発酵茶です。口当たりはよくまろやかな甘味があり、深い味わいが特徴です。 |
○普洱茶 ○七子餅茶
|
|
普洱茶(プーアールチャ) |
プーアル茶は、古くから雲南省の海抜1,000~2,000メートルの丘陵地帯に産するお茶で、プーアル県を集散地としたため、この名を得ました。
プーアル茶は雲南大葉種を原料として、殺青(発酵どめ)、揉み、乾燥と成熟を経てつくられます。香港で人気のある茶楼の飲茶(ヤムチャ)に出てくるお茶です。多少カビ臭いのがこのお茶の特徴で、アルカリ性も強く中国では昔から薬茶として扱われてきました。
熟成期間が長く、カフェインが少ないのも特徴です。当社では雲南銘茶の名称で販売しております。 |
|
七子餅茶(チーツペーチャ) |
中国の南ビルマに接するウンナン地方に古くから伝わる昔のままの製法による緊圧茶です。 重ねても風通しが良いように考え出された円盤形のお茶で持ち運びの利便性により、雲南地方から遥か遠方の蒙古やシルクロードにまで、その形のまま運ばれて行きました。
主として9月初旬から冬の初めまでの間に摘んだ茶葉でプーアール茶を作りますが、茶葉を円盤形に緊圧してから成型したもので、円茶という場合もあります。昔は一束七個を単位にして売られていた為に七子餅茶の名がつきました。現在は一個ずつ売られています。
中国の言い伝えでは製造後5、6年過ぎたものから徐々に薬効が高まっていくと言われ、雲南餅茶は古い物ほど高価なものとされています。中国には40年もの、50年ものという代物もあります。長い間餅茶は生産されていなかったようですが、近年の中国茶ブームにより餅茶は復活して雲南省大理で作られるようになりました。 |
|
|
|
|
青 茶 |
|
烏龍茶などが代表てきな半発酵茶です。独特かつ高度な技術で作られたこのお茶は香気が高く、まろやかな滋味とほのかに口に残る香りと甘みが特徴です。 |
○烏龍茶 ○鉄観音茶 ○凍頂烏龍茶 ○武夷岩茶 ○文山包種茶
○東方美人 ○安渓岩茶
|
|
烏龍茶(ウーロンチャ) |
烏龍茶の主産地は、福建省・台湾などです。 福建省の烏龍茶は、武夷山系を中心とする北方(ミンペー)のものと安渓地区を中心とする南方(ミンナン)のものに大別されます。
武夷岩茶は、北方の代表的な茶葉で、安渓鉄観音は南方の代表であるといえます。また台湾にも、凍頂烏龍茶、文山包種茶、東方美人などの有名な茶葉があります。
丸成の烏龍茶は香りはしっかりしていて渋みも多少あり後味が大変すっきりしている色種と、色は黒に近い焦げ茶で、香りはうすくて飲みやすく後口に独特な香りが残る水仙をほどよくブレンドして、余韻のある味に仕上げてあります。 |
|
鉄観音茶(テツカンノンチャ) |
鉄観音茶はウーロン茶の中でも最高の銘柄品です。潮州、福建料理には欠かせない お茶 で、小さな急須から杯大の茶杯に注いでゆっくりと味わいます。 排水が良く、鉱物質・有機質に富んだ土壌に恵まれた福建省安渓県の山間で採れ、雨と温暖な気候が創り上げた逸品です。 鉄観音と云われるお茶の中でも最高級の品が安渓の鉄観音です。 |
|
凍頂烏龍茶(トウチョウウーロンチャ) |
凍頂烏龍茶は台湾を代表する茶葉で、南投県鹿谷郷凍頂で栽培され製茶されています。
焙煎が浅く発酵の度合いも低く緑茶に近い味わいです。大変香り高く、入れた 時のお茶の色は緑がかっています。念入りな揉捻が特徴です。
この同類のものに玉山、阿里山等高山の中腹(標高1500M~1600M)で栽培されている茶葉があります。特に高山茶とよばれ香りが高く味のやわらかな茶葉として評価されています。
台湾の葉茶としては、ほかに文山地区で栽培されている発酵度の低い文山包種、また発酵度の高い東方美人などがあります。 |
|
武夷岩茶(ブィサンイワチャ) |
福建省の北方武夷山系で栽培されている茶葉で数多くの名茶があります。なかでも大紅包、白鶏冠、肉柱などがその代表です。
茶樹は岩場に栽培され岩中深く根をはり、ミネラルを多く吸収し育ちます。口中にひびきわたる岩茶独特の味、香りを「岩韻」といい、この味こそ岩茶の醍醐味です。 |
|
文山包種茶(ブンザンホウシュチャ) |
台湾北部にある文山で作られる代表的な烏龍茶です。凍頂烏龍茶と同じで焙煎が軽く、発酵度も非常に低い、緑茶の味わいを残した大変に香り高いお茶です。
凍頂烏龍茶に比べると揉捻は軽めです。 |
|
東方美人(トウホウビジン) |
烏龍茶ですが発酵度が大変高く、紅茶に似た味わいのお茶です。香檳烏龍茶(シャンピン ウーロン)とも呼ばれています。
東方美人の名称からうかがい知れるように、ヨーロッパ、 特にイギリスでは大変貴重な茶葉としてもてはやされています。 |
|
|
|
緑 茶 |
|
日本の緑茶と製法も風味も異なります。緑茶と言っても日本茶のように蒸すのではなく、主に炒青釜煎りで作られるのが特徴です。他に直接乾燥や天日乾燥でも作られるものもあります。
中国は土地も広く、歴史も古いので、深い味わいの様々な緑茶があります。 |
○龍井茶 ○碧螺春
|
|
龍井茶(ロンジンチャ) |
中国茶というとウーロン茶と思われがちですが、中国では緑茶が生産量、需要ともにもっとも多く、広く飲まれているお茶は緑茶であると言えます。
浙江省西湖獅子峯のふもとで作られる茶葉が龍井茶で、日本の蒸して作る緑茶と違い、釜で炒ることで殺青(発酵しない様に熱処理をすること)して作ったお茶です。
品質の高い龍井茶は、色・香・味・形の四つとも絶品でなければならないとされ、四つの絶品という意味から 四絶ともいわれます。 |
|
碧螺春(ピーロンチュン) |
風光明眉で気候も温暖な蘇州に近い、大湖の洞庭(湖島)に産する最高級の茶葉です。
「碧」は澄んだ青緑色、「螺」は茶葉の形がたにしのようにクルッと巻いているさまをいいます。「春」は早春一番に摘まれる意味を指します。
出がらしをほぐしますと、1.5cmぐらいの長さの新芽(針葉)であることがわかります。そして、 その大きさも均等で茶葉の品質の高さがうかがい知れます。
このやわらかく小さな状態を、雀の舌のごとく小さくやわらかいと言う意味から雀舌といいます。 |
|
|
紅 茶 |
|
中国紅茶には工夫紅茶、紅砕茶(分級紅茶)、小種紅茶の3種類があります。
工夫紅茶は主に伝統的かつ独特の規格の紅茶で、細心の手間をかけて作られる福建の特産です。
完全発酵茶です。ちなみに紅砕茶はインドやセイロンで生産されている顆粒状の紅茶、小種紅茶は濃い茶液と燻味が特徴のお茶です。 |
○ライチ紅茶 ○攻瑰紅茶
|
|
ライチ紅茶 |
中国南部の果実で甘くて芳し“茘枝(ライチ)”の果実を加えてつくった紅茶です。
適度の酸味と天然の香りや甘味が現代生活に合った、砂糖の要らない低カロリーの自然健康飲料です。天然の果糖が含まれいるので糖分を控えている方にも最適です。 |
|
攻瑰紅茶(メイクイコウチャ) |
野に咲く薔薇の甘い香りの攻瑰(メイクイ)と、紅茶をブレンドしたお茶です。
清の時代の貴婦人たちは薔薇のお茶を、頬や肌をバラ色に保つ媚薬として、愛飲していました。 |
|
|
|
白 茶 |
|
独特な加工法で、中国茶のもつ本来の渋みと青臭さを変化させたお茶です。釜煎りと揉みは施していない軽発酵茶です。 |
○銀針白毫
|
|
銀針白毫(ギンシンハクモウ) |
福建省建陽で作られる白茶は、大変希少な大白茶樹という品種の新芽(針芽で3cmぐらい)を手摘みして、一葉一葉、熟練の職人が丹誠に仕上げたものです。
刺激性は少なく、繊細な味わいの茶葉です。耐熱グラスなどに入れ、お湯を注ぐと締まった茶葉が1本づつ立って鐘乳石のように上下が交互に混ざりあい(ジャンピング)します。
目と舌で充分に堪能してお召し上がりください。 |
|
|
花 茶 |
|
上質の緑茶などを基本原料として、各種の芳しい花の香りや、果汁の香り等をつけたお茶です。 |
○茉莉花茶 ○攻瑰茶 ○菊花茶
|
|
茉莉花茶(ジャスミンチャ) |
ジャスミン茶は福建省が特に有名で多く作られていますが、他にも色々な産地で作られています。
中国緑茶や発酵の浅い包種などをベースにジャスミンの花と混ぜて、香りを茶葉に染み込ませたお茶です。 |
|
攻瑰茶(メイクイチャ) |
攻瑰(メイクイ)とはハマナスの花のことです。薔薇茶と呼ばれることもあります。胃神経痛を和らげる作用があり、タンニンも含まれていて収れん作用、活血の働きがあります。また潰瘍、月経過多に悩む女性に効果ありと云われています。 |
|
菊花茶(キッカチャ) |
花茶とはカテゴリーを分けられて分類されることもある菊花茶ですが、重陽の節句(9月9日)に、中国では邪気を払い、長寿を願い、菊花酒や菊茶を飲む風習があります。 |
|
|
|
そのほかの中国茶 |
|
その効能がちょっと気にかかる最近流行の中国茶です。 |
○杜仲茶 ○甜茶 ○工芸茶
|
|
杜仲茶(トチュウチャ) |
中国では昔から杜仲の木の皮を乾燥させ煎じて飲まれています。
本品は特に中国の良質と言われている雲南省、貴州省と産地を指定し、杜仲の葉で作りました。
鉄分、カルシウム、カリウムほか天然の微量元素を多く含み、かつノンカフェインです。最近ではダイエット効果が期待できると人気のお茶です。 |
|
甜茶(テンチャ) |
甜茶は、薔薇科きいちご属に分類される落葉植物で作られたお茶で、中国南部広西壮族自治区内で栽培され、茎にはとげがあり白い花が咲き、山肌の緑地などに群生しています。
甜茶は甘味成分は帖類配糖体(丸成の甜茶はこのポリフェノールの含有量が 4.3%です)で、これは砂糖の300倍の甘味があり羅漢果に似ています。この甘味はノンカロリーなのでダイエット中の方でも安心してお飲みいただけます。また甜茶は「開胃茶」と呼ばれる健康茶としても親しまれております。 |
|
工芸茶(コウゲイチャ) |
一般的には緑茶をベースに千日紅、菊花、ジャスミン花などを組み合わせてつくります。茶に湯を注ぐと水中花を思わせる鮮やかな色と形が現われて見た目にも愉しめるお茶です。細工茶とも呼ばれ、花をあしらうことから花茶として分類される場合もあります。 |
|
|
茶器・茶具 |
|
中国茶をおいしく飲む為の専用茶器で長年の工夫も随所にみられ鑑賞するだけでも美しい品々です。 |
|